知的財産

グループにとって重要な経営資源となる知的財産への積極的な投資と活用により、オープンイノベーションを推進し、社会課題の解決と情報技術社会の持続的な発展に貢献していきます。

知的財産ポリシー

LINEヤフーは、情報技術で、より豊かで便利な社会を実現すべく、知的財産の保護と活用を通じて、持続可能なイノベーションを推進します。わたしたちが保有する知的財産ポートフォリオは、ユーザーの皆さまにサービスを長く、安全に利用いただくための「安心・安全の証」として機能し、ビジネスパートナーの皆さまにも安心して連携、協業いただける環境を提供します。

マシンラーニングや生成AIを活用したパーソナライズの進化を支援し、革新的なインターフェースや新しいサービスの創出を促進します。また、こうしたテクノロジーとともに、ユーザー体験を向上させ、より直感的で使いやすいデザインを多面的に保護します。さらに、LINEヤフーらしさをユーザーやパートナーの皆さまに認知していただき、安心に利用いただけるよう、積極的にブランドを保護し、その価値の向上に貢献します。

知的財産ポートフォリオの構築と活用により、グループ内外のパートナーシップによるオープンイノベーションの促進を支援します。新たなアイデアやテクノロジーを積極的に取り入れ、知的財産を通じてその価値を最大化し、社会課題の解決と情報技術社会の持続的な発展に貢献してまいります。

LINEヤフーグループの成長戦略と知的財産

LINEヤフーグループは、「メディア事業」「コマース事業」に加え、各事業で新たな価値を創造する基盤となる「AIテクノロジー」に注力し、重要な経営資源であるテクノロジー、デザイン、ブランドに関して、特許、意匠、商標を中心とした知的財産ポートフォリオを積極的に構築しています。

関連リンク

1)AIテクノロジー

LINEヤフーグループは、AIテクノロジーを基盤として、メディア、コマース、Fintechなどグループが展開する多彩な事業領域のすべてでAI化を推進し、ユーザー一人ひとりにとっての圧倒的な利便性や使い勝手を実現していきます。

「日本で一番生成AIを活用する会社」を目指し、社内業務からサービス提供まで幅広く生成AIを導入しています。202412月末時点でサービスにおいて32件の活用事例があり、作業工数の大幅削減や売上増加、ユーザビリティ向上といった成果を上げています。

関連リンク

特許ポートフォリオ

AIテクノロジーの活用による成果に関して、特許等による知的財産ポートフォリオの構築に注力しています。

<AI領域におけるポジションマップ>

LINEヤフーグループが日本国内で保有するAI関連の特許ポートフォリオの資産価値について、「パテントスコア」を利用したポジションマップ※を作成。

AI領域におけるポジションマップ

※株式会社パテント・リザルト「BizCruncher」を用いて当社作成。 「パテントスコア」とは、特許の注目度を指標化したもので、パテントスコアの数値が高いほど、「市場の注目度が高い特許」と評価される。各社が保有する特許資産を質と量の両面から評価した総合力を縦軸に、保有する中でもっとも価値の高い特許の個別力を横軸に置く。丸の大きさは特許件数を表す。

関連リンク

<AI領域の登録件数推移グラフ(2022-2024の登録件数累積)>

AI領域の登録件数推移グラフ(22年度から24年度にかけて順調に伸張)

※AI領域におけるポジションマップおよびグラフは、特許庁「AI関連発明の出願状況調査 報告書」の公表データに基づき作成

2)メディア事業

メディア事業では、日常に欠かせない多様なメディアサービスを提供することで多くの利用者を集め、広告により収益を上げています。ユーザーファーストの理念に基づき、必要とされるサービスを適切なタイミングで提供することに日々努めています。また、私たちの強みであるユニークで多様なアセットを最大限に活用し、競合他社にはまねのできない新たなマーケティングソリューションを実現していきます。例えば、認知・興味・関心といった新規顧客獲得だけでなく、購入・優良顧客定着まで一貫して支援できるソリューションを実現していきます。グループシナジーを生かし、PayPayを活用した決済に関するデータの蓄積やLINEを活用したCRMなど、消費者に購入やリピートなどの行動を促すことで、顧客の定着につながるソリューションを提供していきます。

関連リンク

特許ポートフォリオ

メディア事業の成長戦略の成果に関して、特許等による知的財産ポートフォリオの構築に注力しています。

<マーケティングソリューション領域におけるポジションマップ>

LINEヤフーグループが日本国内で保有するマーケティング関連の特許ポートフォリオの資産価値について、「パテントスコア」を利用したポジションマップを作成。

マーケティングソリューション領域におけるポジションマップ

<マーケティングソリューション領域の登録件数推移グラフ(2022-2024の登録件数累積)>

マーケティングソリューション領域の登録件数推移グラフ(22年度から24年度にかけて順調に伸張)

3)コマース事業

コマース事業では、eコマース関連サービスを提供しています。国内最大級のユーザー基盤を持つ、「LINE」、「ヤフー」、「PayPay」の3つの起点をつなげ、グループサービス間のクロスユースを促進し、グループ経済圏を拡大することで、収益の持続的な成長を目指します。2024年度から順次LINEを刷新し、「LINE」アプリ内にLINEヤフーが提供するコマースやローカルなどの各種サービスにつながるさまざまなタッチポイントを用意します。これにより、サービスのクロスユースを促進します。eコマースでは、新たに「ショッピング」タブを「LINE」アプリに追加し、LINE起点のショッピング体験を提供します。

関連リンク

特許ポートフォリオ

コマース事業の成長戦略の成果に関して、特許等による知的財産ポートフォリオの構築に注力しています。

<コマース領域におけるポジションマップ>

LINEヤフーグループが日本国内で保有するコマース関連の特許ポートフォリオの資産価値について、「パテントスコア」を利用したポジションマップを作成。

コマース領域におけるポジションマップ

<コマース領域の登録件数推移グラフ(2022-2024の登録件数累積)>

コマース領域の登録件数推移グラフ(22年度から24年度にかけて順調に伸張)

ブランド(商標・意匠)

LINEヤフーグループは、「Yahoo! JAPAN」「LINE」「ZOZO」「PayPay」といったグループ各社のコーポレートブランド、各社が提供するサービスブランドに寄せられるユーザーの皆さまからの信頼を守り、安心・安全にサービスを利用いただくため、商標ポートフォリオを積極的に構築しています。
また、ユーザーファーストの経営理念のもと創作されるUI・UX等のデザインに関して、ブランドを構築する重要な要素と考えています。UI・UX等のデザインに対してユーザーの皆さまから寄せられる信頼を守り、安心・安全にサービスを利用いただくため、意匠ポートフォリオを積極的に構築しています。

関連リンク

知的財産の生まれる環境づくり

LINEヤフーグループでは、イノベーションを創出する環境づくりに貢献するため、優れたアイデアやデザイン等の創作を奨励する発明奨励制度を設けているほか、エンジニアやデザイナーが優れたアイデアやデザイン等の創作を実際に生み出す場を企画するといった取り組みを行っています。

創作を奨励する取り組み

新規なビジネス・サービス・研究開発にかかるアイデアを創出する場の企画や、インターネット業界ならではの文化であるハッカソンやアイデアソンといったイベントに積極的に携わっています。マーケットやテクノロジーのトレンドを見据え、将来的に実を結ぶアイデアの種を生み出すこと自体に貢献するとともに、それらの種を早い段階で知的財産権としてポートフォリオ化する活動を行っています。

創作奨励制度

職務発明制度を利用して、アイデアやデザイン等の創作に報奨金(出願・登録/評価に応じて)を支給するほか、とくに優れたアイデアやデザイン等の創作については全社に向けて発表しています。

安心・安全な取引環境の実現(知的財産権侵害品対応)

LINEヤフーグループでは、ユーザーや権利者の皆さまにとって安心・安全な取引環境を実現するため、知的財産権侵害品の流通を防止する取り組みを行っています。
2003年から、「Yahoo! JAPAN 知的財産権保護プログラム」を運用し、知的財産権を侵害する出品物について、知的財産権の権利者からの通知に基づき、該当する出品物を削除するなどの措置を速やかに行っています。また、2005年に、権利者や権利者団体とともに、関連する省庁をオブザーバーに迎えて「インターネット知的財産権侵害品流通防止協議会(CIPP)」を設立、「インターネット知的財産権侵害品流通防止ガイドライン」を策定し、権利者とインターネット事業者が協働して侵害品の流通防止に努めています。
また、こうした仕組みづくりとともに、例えば Yahoo!オークションでは、独自に開発したディープラーニング特化型スパコンを活用し、過去の膨大な取引データから学習した情報をもとに偽造品の出品を検知する偽物出品検知AIを導入し、侵害検知率を向上させました。このように、データ×AIテクノロジーを活用することで、安心・安全な取引環境を実現していきます。

関連リンク

オープンイノベーションの推進

OSS(オープンソースソフトウエア)

研究開発成果や、LINEヤフー社内から生まれた知的財産は、情報技術社会の発展へ貢献するため、OSSなどの形で社外へも公開し、さまざまな場面で活用いただいています。
公開するOSSを特許権で保護し、OSSを利用するユーザーに対して無償で提供しています。安心安全に利用できる環境を提供することが、OSSの発展に貢献し、結果的にグループのテクノロジー、サービス開発環境の持続的な発展につながると考えています。

関連リンク

知的財産活動の紹介

特許庁「経営戦略を成功に導く知財戦略」(旧ヤフー)

顧客・パートナーと、便利で、安全かつ健全なインターネットのエコシステムを構築するため、LINEヤフーが取り組む知財活動を紹介しています。

関連リンク

令和3年度「知財功労賞(デザイン経営企業)」受賞(旧ヤフー)

LINEヤフーは、経済産業省と特許庁が表彰する令和3年度「知財功労賞」での、「特許庁長官表彰」において「デザイン経営企業」を初受賞しました。経営層から制作の現場に至るまで、「ユーザーファースト」で全社を上げてUIやUXを磨き込んできた取り組みと、安心・安全の証として、特許・意匠・商標を中心とした知的財産ポートフォリオの構築に注力する活動が評価されました。

関連リンク

Page top